「偽装請負―格差社会の労働現場」

偽装請負―格差社会の労働現場 (朝日新書 43)

偽装請負―格差社会の労働現場 (朝日新書 43)



企業は儲けたが、家計は潤わなかった。
労働契約には正社員契約の他に、派遣、請負がある。



○派遣は、一定期間経過後、正式に雇用する義務等が生じるため、企業にとっては好ましくない。



請負は、正式に雇用する義務等は生じないが、請負会社を介した請負従業員に直接指示・指導することが法律上禁止されている(企業は請負会社には直接、指示指導することが出来る)。



製造企業は正式に雇用したくはないが、請負者に直接的に指示指導しなければ仕事にならない。



そこで松下、キヤノンをはじめとした日本の製造会社は偽装請負という形態で人を雇用した。



偽装請負とは、契約上は請負であるにも係らず、請負従業員に直接指示・指導することを言い、それはれっきとした犯罪である。(そうすれば、企業には一定期間経過後、正式に雇用する義務等が生じない。)



日本の多くの若者は偽装請負の下で、低給料、低待遇で朝から晩まで働かされている。



企業はそれらによって



費用を軽減して軽減した結果、



空前の利益を上げている。