イチロー本

イチローの一言は重い。当たり前のこと言ってるじゃないか、と思えなくもないが、この人が口にすると、基本的なことこそが一番大切で、かつそれを完全にやり遂げることが最も難しいことだと気づかされる。

「思うようにいかないときに、どう仕事をこなすかが大事です」

人間として、最も大切なのは、調子がいいときにどう行動するかではない。調子がいいときには、何をしようが結果はついてくる。最も大切なのは、調子が悪いとき、結果が出ないときにどう行動するかだと思う。まあ僕は偉そうなことはいえませんが、できる限り、この言葉を忘れずに生きていければなあ、と願うのみです。

糸井重里さん、北野武さんとの対話集。まあどちらも興味深いけれど、北野武さんの方はやっぱりかなり「たけし」色が出ている。イチローが「聞き手」に回る部分も多かったように思う。もちろん読んでいても楽しいけれど、読み終わった後にあまり残るものがなかったような感じがした。

糸井重里さんの方は、糸井さんが「聞き手」に徹していて、かなりイチローの意外な部分とか、興味深い部分を引き出せているような感じがした。イチローの読み物を買ったつもりの私としては、こっちの方が良かったとは思う。

メンタル・トレーニングの専門的な内容をどっぷり含んでいる。あまりにイチローをすごいと思うがゆえに買ってしまった。まあ内容は色々あるけれど、私みたいな素人でも真似できるのは、呼吸法、イメージトレーニングと内言だと思う。後者は、簡単に言えば、目標をイメージして、それを「必ず〜できる」と心の内の言葉で繰り返す。ことを意味する。