もう「できる人」はやめよう



東京大学を卒業し、建築家となり、その後マッキンゼー・アンド・カンパニーのシニア・コンサルタントというエリート・キャリアを築いた方の「できる人」「できる人願望」批判。以下は要旨。


大事なのは自分自身であり続けることである。自分自身の性格で素晴らしいところや、得意技とマッチした仕事にめぐり合うことができれば、それほど幸せなことはない。


たしかに、「できる人」への願望やキャリアにおけるブランド嗜好は多くの人が持っている。「so what?(だから何なんだ?)」とまくし立て、即決即断をしたがる「できる人」を一見して、かっこいいと考える人は多くいるだろう。


しかし、相手が話している最中にも自分勝手に口を挟んで結論を求めるような行動は、結局、相手のモチベーションを奪うだけでなく、冷静になれば、自分の世界を狭めていることが分かる。拙速に結論を求める過程で、それ以外の小さな発見には聞く耳を持たないからだ。自分は相手の考えていることなどお見通しという、驕った先入観があるから、自分なりに結論への道を頭の中に描いてしまう。


そのような「できる人」を目指すことは馬鹿げている。


大事なのは自分自身であり続けることである。自分自身の性格で素晴らしいところや、得意技とマッチした仕事にめぐり合うことができれば、それほど幸せなことはない。