ビジネス・マナー

スーツのポケットには、あまり物を詰めない。スーツを脱いだら出来るなら毎日、出来ないなら1週間に一回、肩や袖口、ズボンの裾にブラシをかける。


靴こそしっかりと見られているので、きちんと磨く。かかとが磨り減った靴は使わない。
革靴は1日履いたら、1〜3日休ませる。ビジネスシューズは少なくとも2足用意する。

靴の磨き方。まず汚れやホコリをブラシで落とす。古い靴下などの柔らかい布に、汚れ落とし用クリーナーを少量つけ、靴全体に伸ばしながら汚れを落とす。別の布に靴墨をつけて、全体的に薄く塗っていく。その後、ストッキングや化繊の布で磨くとツヤが出る。


入浴中にハンカチを洗ったら、タイルの壁やガラスに貼り付けておく。朝になったらパリッと乾いているので4つにたたむ。


上司は基本的に役職名で呼ぶ。ただし、課長さまとは呼ばない。


上司に呼ばれたら、「はい」と返事をしてすぐ立ち上がって向かう。立位置は真正面よりやや斜め前方。メモと筆記用具は携帯。命令を立って受けて、必要事項をメモする。実行し、ホウレンソウする。ホウレンソウの時には、「○○の件ですが、今よろしいですか」と聞く。自分の意見を言う場合は、報告の最後に「これは私の考えですが」と断ってから述べる。


会議の場合もメモを取りながら聞く。


他部署への依頼・交渉は文章でお願いするのが基本。文章を残しておけばトラブルの対処もスムーズに出来る。

社外の人間と会うときは、1週間から10日前に、必ずアポイントメントを取る。午前中なら11時、午後なら2時から3時。前日に確認の電話を入れる。

繁忙期などで先輩や上司が残業している場合は、「何かお手伝いすることはありますか」と一声かける。


名刺は訪問者が先に出すのが原則。万一、相手の方から先に出された場合には、「申し遅れました」と一言添えること。渡す相手が複数の場合は役職が上の人から順に渡す。上司と一緒の時は、上司に続いて行う。社名、部署名を言い、名前はフルネームで。受け取るときは「頂戴いたします。鈴木次郎様ですね。よろしくお願いします」。同時に差し出した場合は両手で差出した上で、片手で受け取る。


コート・マフラー・手袋は玄関に入る前(インターホンを押す前)に脱ぎ、玄関を出てから着ける。

靴を脱ぐときは、前を向いたまま揃えて脱ぎ、床に膝をついて脱いだ靴を反対向きにそろえて、端に置く。


懐石で椀を食べたら、蓋は元通りに戻す。箸を器の上に置く「渡し箸」はタブー。


注文を頼んだ後か、食前酒が運ばれてきてからナプキンを広げる。結婚披露宴では、乾杯の後にナプキンを広げる。ナプキンは2つ折の状態で、折り目が手前に来るように膝に置く。食事が終わったら、ナプキンは大雑把にたたんでテーブルの上に。

同席者と食べるペースを合わせる。ナイフやフォークを落としたり、グラスを倒したら、店の人を呼ぶ。


ビールはグラスが空か、空に近い状態でお酌する。日本酒は3分の1くらいになったら酒をすすめる。お調子は上から右手で持ち、左手を軽く下に添えて、杯の八分目くらいまで注ぐ。最後におちょうしの口を回しながら引き上げると、滴がたれない。おしゃくを受けるときは、一口飲んでから杯を両手を持って差し出す。飲み干す必要はない。注ぎ終わるタイミングで「いただきます」とお礼を述べ、一口以上飲んでから、杯をテーブルに置く。この際に、相手の杯が空いていれば、こちらもお酌をする。

追加注文をするときは、お酒の減り具合に(P136)

飲めない相手への気配り(P136)




テイスティングは?注文したものかどうか、ラベルを確かめる?光にすかして色をチェックし、中身を確認する?味を確かめる?問題がなければ「結構です。みなさんにどうぞ」とOKを出す。ワインを飲むときは足の部分を持ち、乾杯の際はグラスとグラスをぶつけない。グラスを顔の高さにあげて、周囲の人と目を合わせる。ワインはお店の人がついでくれるので、自分たちで注ぎ合わない。注いでもらうときは机に置いたままで。


見てわかる基本のビジネスマナー

見てわかる基本のビジネスマナー


絵がたくさんあって、中身がカラフルなので、とても読みやすい。内容も充実していて、ジャンルを適度に網羅している点も良い。本屋に行けば、たくさんの「ビジネスマナー」本が出ているが、中には読みにくい上に、内容がないものもある。しかし、これはとても良いです。是非、迷っている人は買って欲しい。