藤原和博「公教育の未来」

公教育の未来

公教育の未来


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(以下、引用)



本来、進学実績だけを目標にした場合、そのための受験技術は「情報を処理する力」つまり「情報処理力」に負うところが大きい。(中略)これを「狭義の学力」と呼ぶことにしよう。しかし、人生を開く力はこれだけではない。まず、学ぶための動機付けが続くことが必要だ。興味関心を持ち続ける力、集中を持続する力、自分の内部エンジンで自分自身を動機付けられる力である。(中略)この力を「情報を編集する力」すなわち「情報編集力」という。かりに、ここでは「広義の学力」と呼んでもいいだろう。



教育とは正解を教えることという誤解−正解主義の罠。20世紀の世の中には、万人にとっての「正解」が多かった。しかし、21世紀の成熟社会では違う。



日本の有識者の一部には、「思いやれ」という教育を「道徳」の時間に施すと「思いやり」が芽生えると勘違いしている人がいる。そんな簡単なわけはないだろう。(中略)人間としての美徳は人間同士の交流の中でしか育まれないのだ。



ここで、21世紀を生き抜くのに必要な力として、私が重要視している5つの力について簡単に検証してみよう。
まず第一に「コミュニケーションする力」
第二に「ロジカルに思考する力」
第三に「ロールプレイする力」
第四に「シュミレーションする力」
第五に「プレゼンテーションする力」