河合隼雄の万博茶席―しなやかウーマンと21世紀を語る
- 作者: 河合隼雄
- 出版社/メーカー: 中日新聞社
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: 単行本
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- 日本は昔は「家が大事」だったが、今は「個人が大事」ということになっていた。これは欧米の考え方をまねしているわけです。欧米のように「個人が大事」という考え方の後ろにキリスト教があれば、キリスト教の倫理観があって個人が生きるから、簡単に利己主義にはならない。ところが、日本は個人主義のまねだけして、後ろに何もないから、個人主義がパッと利己主義になってしまうんですね。僕はこれは困るなあと思ってるんです。
- 責任を持って判断しなくちゃならないときは、パンとやります。そのときには覚悟がいりますよね。全責任は自分がとるという。そういうことは滅多にありませんけど、時々ある。そのときのタイミングを失ったら失敗するんです。で、そこまでやらなくてもいいときは「皆さん、どうですか」とやってますよ。そのほうが平和でいいんじゃないかと。